茨城 土浦 航空自衛隊分屯基地で迎撃ミサイルPAC3の展開訓練

茨城県土浦市にある航空自衛隊の分屯基地で、地上配備型の迎撃ミサイル「PAC3」の展開訓練が行われました。

「PAC3」は、弾道ミサイルやその部品などが日本国内に落下するおそれがある場合に迎撃するミサイルで、土浦市にある航空自衛隊の霞ヶ浦分屯基地には従来のものより防護できる範囲が広がった改良型のPAC3が配備されています。

北朝鮮による弾道ミサイルなどの発射が相次ぐなか、18日は霞ヶ浦分屯基地の隊員およそ20人が参加して迎撃態勢を整える展開訓練を行いました。

訓練で隊員たちは発射機やレーダーを上空に向けたり、射撃管制装置を搭載した車で無線通信を行うためのアンテナを伸ばしたりしていました。
こうした訓練は迅速に展開するために日頃から行っているということで、航空自衛隊霞ヶ浦分屯基地の本郷和宏第3高射隊長は「国民の生命・財産を守るため、平素から不断の努力を継続していくことが最も重要な役割と考えている」と話していました。

日本のミサイル防衛

日本のミサイル防衛は、イージス艦とPAC3の「2段構え」で迎撃する体制をとっていて、PAC3は、イージス艦で相手のミサイルを迎撃できなかった時に地上付近で撃ち落とすための「最後の砦」と位置づけられています。

日本周辺でミサイルが発射された場合、アメリカの早期警戒衛星が探知した情報をもとに、国内各地に配備された航空自衛隊の高性能レーダーが追尾を開始します。

これとは別にイージス艦にも高性能レーダーが搭載されていて上空500キロ以上の大気圏外を飛行するミサイルをとらえる能力があり、日本国内への落下が予想される場合には、「SM3」という迎撃ミサイルで撃ち落とすことになっています。

イージス艦で撃ち落とせなかった時に迎撃するのが、地上配備型の迎撃ミサイルPAC3で、航空自衛隊によりますと、現在、北海道から沖縄まで全国18の基地に配備されています。

射程が数十キロと短いことから、落下が予想される場所や重要な施設などの近くであらかじめ展開しておく必要があり、東京 市ヶ谷の防衛省では3年前からPAC3の部隊が常時、展開しています。

また、全国の部隊で、迅速に展開するための訓練を繰り返しているということです。

一方、ミサイル防衛体制をめぐっては、新型の迎撃ミサイルシステム、「イージス・アショア」の配備断念を受けて、「イージス・システム」を搭載した艦艇2隻が新たに建造されることが決まっていますが、「イージス・アショア」によって実現するとされた「24時間・365日切れ目ない防護」がどこまで実現できるのかや、多額の建造コストといった課題が指摘されています。