ロシアと同盟のベラルーシで“ウクライナ支援の志願兵が増加”

ロシア軍と戦うウクライナの部隊と連携するため、ベラルーシから少なくともおよそ500人の志願兵が現地に赴き戦闘に参加していることがNHKの取材で分かりました。ベラルーシは、政権としては同盟国ロシアと連携を深めていますが、一部の市民の間ではロシアへの反発からウクライナを支援する動きが出始めています。

ウクライナの精鋭部隊アゾフ大隊は、東部で攻勢を強めるロシア軍と戦闘を続けています。

アゾフ大隊と連携する組織がポーランドの首都ワルシャワにあり、その代表パベル・クフタ氏(24)がNHKの取材に応じました。

クフタ氏によりますと、ウクライナに軍事侵攻を続けるロシアへの反発からウクライナを支援したいというベラルーシ人の志願兵が増えているということです。

クフタ氏は、こうした人たちとSNSで連絡を取り、ポーランドで訓練を行ったうえでウクライナに送っていて、これまでに少なくともおよそ500人がベラルーシ人部隊としてアゾフ大隊と連携し、戦っているということです。

みずからもベラルーシ人で、ロシアの後ろ盾を得て強まるルカシェンコ政権の弾圧を逃れるためポーランドに移り住んだというクフタ氏は「ウクライナを助けるのは文明社会の義務だ」と述べ、ロシア軍を撤退させるまでウクライナ側を支援する考えを強調しました。

また、クフタ氏は「ロシア人が武器を持つ場所では常に破壊行為が行われ、一般人が殺害される。クレムリンの権力者たちは領土を常に拡大したいという帝国の野望を捨てていない」と述べ、プーチン政権を批判しました。

ベラルーシは、政権としては同盟国ロシアと連携を深めていますが、一部の市民の間では、ロシアへの反発からウクライナを支援する動きが出始めています。