ロシア 17日も首都近郊や東部攻撃 マリウポリの部隊に降伏迫る

ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアは、17日も首都近郊や東部を中心に攻撃を続けています。ロシア国防省は、東部の要衝マリウポリにいるウクライナ側の部隊に対して、日本時間の午後7時までに降伏するよう迫り、マリウポリをめぐる攻防は一段と激しさを増す見通しです。

ロシア国防省は17日、ミサイルで首都キーウ近郊のブロバリにある弾薬工場を破壊したと発表しました。

これについてブロバリの市長は17日、SNSで動画の声明を発表し「市のインフラ施設がミサイルで攻撃された。上下水道や電気、それにガスに問題が起きる可能性が高い」と述べたうえで「できるだけ早く必要なインフラを復旧するつもりだ」として市民に平静を保つよう呼びかけました。
ロシア軍は、ウクライナの対空ミサイルシステムや燃料庫などの軍事施設68か所を破壊したとするなど、ウクライナ東部でも攻撃を続け、東部の要衝マリウポリの守備にあたるウクライナ側の部隊に対して、現地時間の17日午後1時、日本時間の午後7時までに武装を解除し降伏するよう迫りました。

ロシア国防省は「武器を置いた者は、全員、命を保証する」としたうえで「ウクライナ軍の司令部から、そのような命令が来ないことをわれわれは理解している。兵士がみずから決断し、武器を置くことを求める」と呼びかけました。

ウクライナ側からはこれに関する反応はまだ出ていません。

マリウポリをめぐる攻防は、一段と激しさを増す見通しです。

また、イギリス国防省は17日、ウクライナでの戦況分析を公表し「ロシア軍はベラルーシからウクライナ東部に戦闘用の装備や支援機材の再配置を続けている」としてロシア軍が東部への掌握に向けて軍備の増強を続けていると指摘しています。

そして「ロシア軍は東部に作戦の重点を移したが、ウクライナに欧米寄りの姿勢を放棄させ、ロシアの支配を確立するという最終的な目的は変わっていない」という見方を示しています。