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ロッテ 佐々木朗希 8回14奪三振 ランナー1人も出さず

今月10日、プロ野球史上最年少で完全試合を達成したロッテの佐々木朗希投手が、千葉市で行われた日本ハム戦に先発し8回を投げ、17日も1人のランナーも出さずに14個の三振を奪う、完璧なピッチングを見せました。

開幕から4試合連続でふた桁奪三振

佐々木投手は、今月10日に千葉市のZOZOマリンスタジアムで行われたオリックス戦で28年ぶり16人目となる完全試合を史上最年少で達成したほか、13者連続奪三振でプロ野球記録を更新し、1試合19奪三振でプロ野球記録にならびました。

そして、17日、中6日でZOZOマリンスタジアムで行われた日本ハム戦に先発しました。

17日も、160キロ台のストレートと落差の大きいフォークボールを軸に、1回を内野ゴロ1つと三振2つを奪って3人で抑えると2回以降もテンポよく投げ込み1人のランナーも出さないピッチングを続け、7回には、日本ハムの代打の万波中正選手からこの試合、10個目となる三振を奪い、ふた桁奪三振が開幕から4試合連続となりました。

8回は4番から中軸との対戦となりましたが、3連続三振を奪いました。

この回を投げ終えたところで、球数が102球となり佐々木投手はこの回でマウンドを降りました。

17日の成績は8回無四球無安打無失点、14奪三振でした。

ロッテはこのあと投手リレーに入り、延長10回に3人目の西野勇士投手が日本ハムの万波選手に3号ソロホームランを打たれ、1対0で敗れました。

8回までの投球内容 102球14奪三振

【1回】
1番アルカンタラ ファーストゴロ
2番細川 見逃し三振
3番石井 空振り三振

【2回】
4番清宮 空振り三振
5番近藤 空振り三振
6番野村 ショートゴロ

【3回】
7番ヌニエス レフトフライ
8番宇佐見 キャッチャーファウルフライ
9番淺間 レフトフライ

【4回】
1番アルカンタラ 空振り三振
2番細川 空振り三振
3番石井 セカンドゴロ

【5回】
4番清宮 レフトフライ
5番近藤 ショートゴロ
6番野村 空振り三振

【6回】
7番ヌニエス 空振り三振
8番宇佐見 ライトフライ
9番淺間 空振り三振

【7回】
1番アルカンタラ センターフライ
2番代打・万波 空振り三振
3番石井 空振り三振

【8回】
4番清宮 空振り三振
5番近藤 空振り三振
6番野村 見逃し三振

9回に益田に交代
ロッテ・佐々木は8回102球14奪三振でした。

佐々木「納得する形で降りた」

前の試合に続いて8回まで完璧な投球をみせたロッテの佐々木朗希投手は、試合後、報道陣の取材に応じ「なかなかうまく投げられなかったところがあって修正するのが難しかった。コントロールや投球の質が前回よりよくなかったが、その中でどうにかすることができて、守備にも助けてもらいながら投げることができた」と振り返りました。

17日の満員となった本拠地で投げたことについて「満員の中で投げるのは初めてだったが、すごくうれしかった」と話しました。

そして、完璧な投球ながら8回でマウンドを降りたことについては、「途中、疲れてる部分はあった。首脳陣の判断なので、試合中にも木村投手コーチと話しながら納得する形で降りた」としたうえで、「またいいピッチングができるように明日から準備していきたい」と、次を見据えていました。

ロッテ 井口監督「きょうは100球弱と思っていた」

試合後、ロッテの井口資仁監督は、佐々木朗希投手の投球について、「すばらしかった。しっかりと自分の投球ができていたと思うし、要所、要所でギアチェンジすることができていた」とたたえました。

また、佐々木投手を8回で降板させたことについては「きょうは100球弱と思っていた。できればわれわれも最後まで見たかったし、ファンの方も最後まで見たかったと思うが、先々を考えると、あそこがきょうは限界だった」と話しました。

そして「7回終わった時点で朗希がへばりつつあったのでなんとか8回までと思っていたし、8回もパーフェクトできてくれてすばらしいピッチングだったので、打線がカバーできなかったのが申し訳なかった」と話しました。

【記者の目】佐々木朗希 8回降板の舞台裏

2週連続で完璧な投球を見せたロッテの佐々木朗希投手。

これまでプロ野球で誰も成し遂げたことがない2試合連続での完全試合の達成が現実味を帯び、2年半ぶりに満員となったスタジアムはファンの熱気に包まれました。

その中で下された8回での降板の決断。

この決断にいたるまでの舞台裏を試合後、首脳陣と佐々木投手が語りました。

8回までランナーを1人も出さないピッチングが続く中、9回に2人目のピッチャーに交代したことについて試合後、井口資仁監督は、「きょうは100球弱と思っていた。いろいろ先々を考えるとあそこがきょうは限界だった。7回終わった時点で朗希がへばりつつあったのでなんとか8回までと思っていた」と話しました。

8回を終えて102球。

佐々木投手の将来を考え、開幕前から起用法の目安としてあげていた100球という球数がピッチャー交代の理由の1つだと明かしました。

また、佐々木投手を指導してきた木村龍治投手コーチは、100球という数字だけではなく佐々木投手のピッチングにある変調を感じ取っていたと明かしました。

木村コーチは、「実は6回くらいから、球がちょっと暴れ始めてて。ねらったところに全然きていなかった」と話し、佐々木投手に肩とひじのコンディションが大丈夫か、確認したということです。

佐々木投手は問題ないと話したということですが、木村コーチは、佐々木投手に「俺たちに見える球は、本来の球じゃない。チームの勝利を優先する形になる」と告げました。

佐々木投手は、「それはわかっています」と答え木村投手コーチは井口監督に、そろそろ替え時だと進言したということです。

木村投手コーチは、「ふだんなら投げきれるところが、握力の低下だとか、ひじの筋肉の張りだとか、いろんなことが、どんなピッチャーにも起こる。本人は口には出していないけど、こちらとしては、そういうことを吸い上げることができた」と話し、故障のリスクを減らすために8回での降板を選んだことを明かしました。

試合後、佐々木投手本人も「途中疲れている部分もあったので、試合中に木村コーチと話しながら、納得する形でマウンドを降りました」と話しました。

ロッテは高校時代に163キロをマークし“令和の怪物”とも呼ばれた佐々木投手の将来のため緻密な育成計画をたて、プロ1年目は1軍に帯同させながら実戦には登板をさせず、プロ2年目の去年は、登板間隔をあけて、マウンドに上げてきました。

そしてプロ3年目の今シーズン、初めて開幕から先発ローテーションに入れここまで中6日で投げさせています。

佐々木投手にこれまでの歩みについて問うと、「つらいことや我慢してきたこともある中で、今、こうして投げられていることが本当にうれしい」とマウンドで投げる喜びをかみしめるように話しました。

完璧なピッチングを続けながら8回での降板となった舞台裏には、底知れぬポテンシャルを秘める佐々木投手をここまで大切に育ててきた首脳陣の気付きがありました。

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