東京都 新型コロナ 7人死亡 8540人感染 先週木曜より約200人減

東京都内の14日の感染確認は、1週間前の木曜日よりおよそ200人少ない8540人でした。
一方、医療機関に入院している人は、13日より50人余り増えて3月28日以来2000人を超えました。

東京都は14日、都内で新たに「10歳未満」から「100歳以上」の8540人が、新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。
1週間前の木曜日に比べおよそ200人減りました。

14日までの7日間平均は7502.4人で、前の週の100.9%でした。

14日に確認された8540人を年代別に見ると、20代が最も多く、全体の19.8%にあたる1689人でした。
65歳以上の高齢者は497人で全体の5.8%でした。

感染経路が分かっている3024人のうち最も多いのは「家庭内」で、全体の70.0%にあたる2118人でした。

また、これまでの都の基準で集計した人工呼吸器かECMO=人工心肺装置を使っている重症の患者は、14日時点で21人で、13日より2人減りました。

一方、感染が確認され、医療機関に入院している人は、13日より52人増えて2027人となりました。2000人を超えるのは3月28日以来です。

今週、都内の入院患者はわずかに増加していて、都の専門家は「感染の再拡大に備えて、通常の医療提供体制とのバランスを保ちながら、入院、宿泊および自宅療養体制を柔軟に活用する必要がある」と指摘しています。

また都は、感染が確認された60代から90代の男女合わせて7人が死亡したと発表しました。
感染経路がわかっているのは5人で、病院内が3人、高齢者施設内が2人でした。
また、7人全員に基礎疾患がありました。

専門家「急激な感染拡大に厳重な警戒が必要」

東京都内の新型コロナウイルスの感染状況について、都の専門家は、流行の主体が感染力がより高いとされる「BA.2」系統のウイルスに置き換わったと考えられるとしたうえで「急激な感染の拡大に厳重な警戒が必要だ」と指摘しました。

都は13日までの1週間の推移を踏まえた、専門家による都内の感染状況と医療提供体制の分析結果を14日、公表しました。

このうち、感染状況は4段階のうち最も深刻な警戒レベルを維持し「感染の再拡大の危険性が高いと思われる」としています。

分析結果によりますと、都のスクリーニング検査で、オミクロン株のうち感染力がより高いとされる「BA.2」系統の疑いがあるウイルスの割合はさらに上昇し、今月4日までの1週間で76.7%に上っています。

専門家は「流行の主体がBA.2系統に置き換わったと考えられる。新規陽性者が高い水準のまま増加に転じると、急激に感染が拡大することになり、厳重な警戒が必要だ」と指摘しました。

また、医療提供体制の警戒レベルは、4段階のうち上から2番目を維持し「通常の医療が制限されている状況である」としています。

専門家は「減少傾向にあった入院患者がわずかに増加した」としたうえで「感染の再拡大に備えて、通常の医療提供体制とのバランスを保ちながら、入院、宿泊および自宅療養体制を柔軟に活用する必要がある」と指摘しています。