プラスチック資源循環法 そのねらいは

プラスチック資源循環法 そのねらいは
今回のテーマは、プラスチックごみの問題です。

使い捨てのプラスチック製品の削減を企業などに求める法律が施行され、プラスチック削減の動きが広がっています。
大量のプラスチックごみ。
国内では年間800万トン余りが排出されますが、リサイクルされているのはおよそ4分の1にすぎません。
投棄されたプラスチックによる海洋汚染も深刻な国際問題となっていて、早急な対応が望まれています。

プラスチック資源循環法とは

こうした中、企業などに使い捨てのプラスチック製品を削減するよう求める「プラスチック資源循環法」がことし4月、施行されました。
そのねらいは何なのでしょうか。
環境教育論が専門の京都大学大学院准教授、浅利美鈴さんに聞きました。
浅利さん
「プラスチックに関して問題があるということは分かっていたと思うし、減らさなくてはいけないことも分かっていたけれど行動できなかった。プラスチック資源循環法はそれをしっかりと制度的に進めていこうという法律」
新しい法律では、コンビニのフォークやスプーン、ホテルのくしやかみそり、クリーニング店のハンガーといった、企業などが主に無料で提供している12のプラスチック製品を削減の対象にしています。
企業側には削減の取り組みが求められ、著しく不十分な場合、勧告を受けたり社名を公表されたりして、それでも対応が変わらなければ50万円以下の罰金が科されます。
浅利さん
「12品目の使い捨てプラスチックについて徹底的に減らしていきましょうという形。非常に大きな転換点だと思う」
では、企業側はどのような取り組みを始めているのでしょうか。
大手コーヒーチェーンでは、店内で飲む冷たい飲み物についてはカップのふたの提供をやめます。
また、大手コンビニの中には、木製のスプーンや、少しでもプラスチックを減らそうと、持ち手に穴をあけ長さも1センチほど短くしたスプーンとフォークを導入したところもあります。
大手ホテルチェーンでは、客室に置いていたプラスチック製の歯ブラシを取りやめ、宿泊客が必要な分だけフロントから持っていく対応に切り替えました。
今回の法律の施行は、こうした企業の取り組みを促すとともに、私たちのプラスチックに対する考え方を変える大きな一歩だと浅利さんは指摘します。
浅利さん
「今までは丁寧にプラスチックで包んだり、お客様が不便にならないようにできるだけ渡したりするのがサービスだと捉えられてきた。これからは逆。余分なものはできるだけ渡さない。そういうことがお客様にとっても社会にとってもいいと、評価の視点がガラリと変わるのではないか」

開発進むプラスチック代替品

そして今、プラスチックを削減しようと、さまざまな代替品の開発が進んでいます。

まず、こちらの食器。実はお米が使われています。
家畜の飼料にも利用できない、廃棄されてしまう米をプラスチックに混ぜることで、従来のものよりも使用するプラスチックを減らしています。

植物由来の成分だけで作った代替品もあります。
こちらの食器は竹とデンプンでできています。
また、じゃがいものデンプンだけでできた食器もあります。
こちらは、なんとえびせんべいの味がついていて食べられるんです。

代替ストロー 意外!?な再利用法

さらに注目なのが、こちらのストロー。
レピロニアという植物から作られていますが、それだけではなく使用後にもゴミにならないようもう一度、意外な場所で再利用されています。
その場所とは、動物園。
ペンギンの寝床に再利用されているのです。
飼育員が使い終わったこのストローを飼育施設の中に試しに入れたところ、ペンギンが巣箱の中へと運び込み敷き詰めたそうです。
代替ストローの再利用を立案した佐々木竜哉さんは。
佐々木さん
「ペンギンの巣材とすごく似ているのでそちらで使用したいということで、どこかで役に立てばいいなという思いもあったのでOKかなという感じ」
今回は、プラスチックごみの削減について企業側の取り組みを紹介しましたが、法律では私たち使う側についてもプラスチックの削減につながる製品を選ぶよう求めています。
紹介したほかにも、工夫を凝らしたさまざまな代替品が作られ始めているので、楽しみながら削減に貢献できたらいいですね。
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