「日本国際賞」3年ぶり授賞式 科学技術で優れた業績の研究者に

科学技術の分野で優れた業績を挙げた研究者に贈られる「日本国際賞」の授賞式が、天皇皇后両陛下も出席されて東京で行われ、新型コロナウイルスワクチンの開発に貢献したカタリン・カリコ博士らに賞が贈られました。

「日本国際賞」は、国際科学技術財団が科学技術の分野で人類の平和と繁栄に貢献する優れた業績を挙げた研究者に贈っています。

授賞式は、去年とおととしは新型コロナウイルス拡大の影響で延期されたため、3年ぶりに開かれ、両陛下は午後、会場の帝国ホテルに到着されました。

ことしの受賞者は、人工的に作り出した遺伝物質のメッセンジャーRNAの医療への応用への道を開き、新型コロナワクチンの開発に大きく貢献した、ドイツのバイオ企業ビオンテックの上級副社長 カタリン・カリコ博士と、アメリカ ペンシルベニア大学のドリュー・ワイスマン教授、それに植物による二酸化炭素の吸収量を推計するなど気候変動の研究に貢献したスタンフォード大学のクリストファー・フィールド教授の3人です。

式典にはおよそ150人が出席し、3人は去年とおととしの受賞者とともに記念の盾を受け取りました。
そして天皇陛下は「現在、わが国を含め、世界中の人々が新型コロナウイルス感染症の影響により、さまざまな困難に直面しています。そのような状況の中で科学技術が果たす役割は、さらに重要になってくるものと思われます」と述べられました。

ことしの受賞者3人は15日に会見を行う予定です。