クアッドの枠組みでコロナワクチン 初めてカンボジアに提供

日本とアメリカ、オーストラリアそれにインドの4か国による枠組み、クアッドの取り組みの1つとして、新型コロナウイルスのワクチンが初めてカンボジアに提供されました。

カンボジアの首都プノンペンでは12日、ワクチンの提供にあわせてフン・セン首相やクアッドの4か国の大使などが出席して、記念の式典が開かれました。

この中でカンボジアに駐在するインドのコブラガディー大使は「クアッドはパートナー国にワクチンを提供し、支援することで責任を果たしていく」と述べ、インド太平洋地域でのワクチンの公平な分配に貢献する姿勢を強調しました。

これに対しカンボジアのフン・セン首相は、4か国の取り組みに謝意を示しました。

「自由で開かれたインド太平洋」の実現を目指すクアッドの4か国は去年3月のオンライン形式の首脳会合で、協力して途上国などにワクチンを提供することで合意していて、今回はインドで製造された32万5000回分のワクチンが初めて提供されました。

インド太平洋地域では、中国がいわゆる「ワクチン外交」を通じて影響力を強めようとしていると指摘されていて、クアッドによるワクチンの提供は、こうした動きに対抗するねらいがあるとみられます。