アストラゼネカのワクチン 4000万回分の購入キャンセル 厚労省
「アストラゼネカ」の新型コロナウイルスワクチンについて、厚生労働省は1億2000万回分を購入する契約をしていましたが、今後、接種が大幅に増える見込みがないなどとして4000万回分をキャンセルしました。
アストラゼネカのワクチンは接種後、極めてまれに血栓が生じるおそれがあるとされ、厚生労働省は去年8月、接種の対象を原則40歳以上として公的な予防接種に追加しました。
厚生労働省は1億2000万回分を購入する契約を交わし、これまでに合わせておよそ20万回分を全国の自治体に配送しています。
ファイザーやモデルナのワクチンの成分にアレルギー反応が出る人などが接種を受けているということですが、接種回数は10日までの8か月間でおよそ12万回にとどまっています。
このため厚生労働省は今後もアストラゼネカのワクチンの接種が大幅に増える見込みがないなどとして、4000万回分をキャンセルしたということです。
キャンセル料については契約上、明らかにできないとしています。
残るおよそ8000万回分のうち4300万回分はすでに途上国を中心に海外に供与していて、さらに増やすことで各国と調整しています。
厚生労働省は「今回のキャンセルがあっても国内でのワクチン供給に問題はない」としています。
アストラゼネカは「当社のワクチンが必要となる時期や量を踏まえて政府と調整の上、供給を行っている」などとコメントしています。