「ロシア軍 かなりの兵力が集中」ドネツク州知事が現状語る

ウクライナに侵攻したロシア軍が東部への攻撃を強めるなか、ウクライナ政府は、東部の市民にすみやかな避難を呼びかけ、緊張が高まっています。

アメリカのシンクタンク、「戦争研究所」は6日、ロシア軍が近く、東部のルハンシク州とドネツク州で大規模な攻撃を行う準備をしている可能性があるという見方を示しました。

ウクライナのベレシチュク副首相は6日、東部のルハンシク州やドネツク州などの市民に対し「攻撃にさらされ、助けられなくなる」としてすみやかに避難するよう呼びかけました。

ロシア軍が作戦を強化する中どう住民を守るのか。

5日、ドネツク州の知事に話を聞きました。

(動画は4月5日に放送したものです。データ放送ではご覧になれません)。

ドネツク州の知事、パブロ・キリレンコ氏は、ロシア軍が東部に集中している現状を語りました。

「ロシア軍の集中および再編成が進んでいます。かなりの兵力が集中しています。情勢は緊迫し、戦線の至る所で戦闘が続いています。軍事施設とは全く関係のない民間施設が攻撃を受けているのです」。

ロシアの大規模な攻勢に備えていまキリレンコ氏は住民の避難を急いでいると明かしました。

「いま州内から多くの人が脱出しています。住民にはパニックにならなくても良いと説明しています。もちろん現地に残りたいという人もいます。特に年配の方ですが、自分で建てた家を捨てたくないのです。私は道路が(ロシア軍に)寸断されるまで待たず、1日も早く避難するよう呼びかけています」。

知事が強い懸念を寄せるのが、州内にあるマリウポリの情勢です。

4日ロシア国営メディアはマリウポリでの市長選出の動きを放送しました。

「イワシチェンコ氏を市長に任命 するのに賛成の人は?」。

「全員一致」。

ロシアよりと見られる候補者を市長代行と一方的に紹介しました。

しかし、州知事はマリウポリはまだ陥落せず、正当性はないと主張しました。

「ウクライナ側は団結し、敵の攻撃を迎え撃っています。情報によると敵はマリウポリの陥落を待たずに、勝手に住民投票を宣言し、行政府を設けようとしています。しかし、それは正当性がなく、偽の情報を作り出そうとしているのです。マリウポリにはまだウクライナの旗が立っているのですから」。

35歳の若さで州知事を務めるキリレンコ氏。

胸の内をこう語りました。

「もちろんつらいです。私たちだって人間ですから。闘う心をなくしてはいけません。あきらめてはならないのです。人が歩けば道は開けるといいます。私たちは勝ちます。ウクライナはひとつ、ここは私たちの土地です。ここを守り抜かねばなりません。」。