石油備蓄 過去最大規模の追加放出 IEAが正式に発表

IEA=国際エネルギー機関は7日、高値が続く原油価格の安定につなげるため、加盟国があわせて1億2000万バレルと過去最大規模の追加の備蓄放出を行うと正式に発表しました。IEAの備蓄放出はことし2回目で、日本は1500万バレルを担います。

IEAは、今月1日に開いたオンラインの閣僚会合で石油備蓄の追加放出で合意し、具体的な規模などを調整してきました。

その結果、7日、加盟国が協調して向こう半年間にあわせて1億2000万バレルと過去最大規模の放出を行うことを、正式に発表しました。

このうちアメリカが半分の6000万バレルを放出し、日本は次に多い1500万バレルを担うとしています。

IEAの加盟国が備蓄の放出に踏み切るのは先月に続いてことし2回目で、ビロル事務局長は声明で「わずか1か月の間に2回の緊急放出を決めるのは前例がなく、かつてない規模の放出は、ロシアのウクライナ侵攻に伴う石油ショックから世界経済を守るという決意を示したものだ」としています。

原油市場の安定に向けてアメリカは、このほかにもさらなる備蓄放出を行う意向で、こうした大規模な放出が高値が続く原油価格の抑制につながるかが焦点です。