“ウクライナでベラルーシ人救出特別作戦” ベラルーシ大統領

ロシアがウクライナへの軍事侵攻を続ける中、ロシアと同盟関係にあるベラルーシの国営メディアは7日、ルカシェンコ大統領が安全保障会議を開き「ウクライナでベラルーシ人を救出するための特別作戦を行った」と述べたと伝えました。

ベラルーシの国営通信は7日、ルカシェンコ大統領が首都ミンスクで開いた安全保障会議で「ウクライナでベラルーシ人を救出するための特別作戦を行った」と述べたと伝えました。

このなかでルカシェンコ大統領は「ウクライナで悪党たちがおよそ1500台の車両を押収し、およそ100人のベラルーシ人の運転手を拘束したため、ウクライナ側に警告したあと特別作戦を行って人々を救出した」などと説明したということです。

作戦が行われた時期や場所、それに軍が関与したかなど、詳細は明らかにしていません。

これに先立ちベラルーシの国営通信は、ルカシェンコ大統領が近く、ロシアのプーチン大統領と会談を行う予定だと述べたと伝えています。

ウクライナへの軍事侵攻にあたって、ロシア軍の部隊の一部はベラルーシ領内から南下し、ウクライナ側に侵攻していました。

ベラルーシ軍はウクライナへの侵攻への関与を否定していますが、アメリカ国防総省は6日、ウクライナ首都近郊から撤退したロシア軍の部隊がベラルーシで補給活動を始めていることを確認したと指摘しています。

ロシア軍がウクライナへの軍事侵攻で苦戦を強いられていると伝えられるなか、ベラルーシ軍が侵攻に加わるのではないかという懸念もあがっています。

大統領「関係者全員に勲章を」

ベラルーシの国営通信によりますと、ルカシェンコ大統領は今回の「特別作戦」について「詳細には踏み込まないが、関係者全員に勲章を与えるべきだ。ここにいる皆さんも気付かないほどすばらしいものだった」と述べて、治安当局に対して、救出作戦を行った関係者をたたえるよう指示したということです。

そのうえで「国内には大使をはじめウクライナ人はいて、われわれは法にのっとり人道的に扱ってきたが、状況が違う。ウクライナの行動がひどいため対応を余儀なくされた」とウクライナ側を非難しました。