中国 上海 感染者数が最多約2万人 厳しい外出制限で批判の声も

新型コロナウイルスの感染拡大で厳しい外出制限が続いている中国の上海では6日、感染者が2万人近く確認され、連日過去最多を更新しています。

当局は、外出が制限された住民に生活物資を配送すると強調していますが、食料などが十分に届いていないといった批判の声も相次いでいます。

厳しい外出制限が続く中国の上海では、新型コロナウイルスの感染者が6日一日で、無症状の人を中心に1万9982人確認されていて、6日連続で過去最多を更新しています。

上海市当局は6日、市内全域の住民を対象にした抗原検査やPCR検査を行っていて、結果を分析して今後の対応を決めるまでは、外出制限を継続する方針を示しています。

上海市トップの李強書記は6日、感染対策を話し合う会議で、外出が制限され、買い物に行けない住民などのために生活物資を配送すると強調しました。

しかし、食料などが十分に届いていない地域もあるとみられ、インターネット上では「外出ができないうえ、食料も十分配られず、いつの時代の話なのか」などといった批判の声も相次いでいます。

一方、中国政府が感染者を徹底して抑え込む「ゼロコロナ」政策を続ける中、濃厚接触者なども隔離の対象となっていますが、共産党系メディアなどは、濃厚接触者が上海に隣接する江蘇省などにも移送され、受け入れが始まっていると伝えていて、感染者の急増で対応が追いついていない状況がうかがえます。