「第5波」収束要因はワクチン接種・人と人との接触減 専門家

去年夏に起きた新型コロナウイルスの流行の「第5波」が急速に収束した要因について専門家の有志はさまざまな研究結果を検討した結果、ワクチンの接種や、人と人との接触が減ったことなどが主な要因と考えられるとする見解をまとめました。

この見解は国際医療福祉大学の和田耕治教授ら専門家17人が連名でまとめ、6日に開かれた厚生労働省の専門家会合で示しました。

去年夏の感染の「第5波」はそれ以前の流行に比べて急速に収束しましたが、見解ではその要因は複合的だとしたうえで免疫の獲得、接触機会の減少などが考えられると指摘しました。

そしてそれぞれについてこれまでの研究結果として
▽高齢者へのワクチン接種により高齢者施設などでのクラスターの発生が抑えられたとする分析や
▽市民の間で病床ひっ迫への不安が高まり、イベントや会食などの感染リスクの高い行動が減ったとする分析などが紹介されました。

そのうえでそれぞれの要因がどの程度、収束に影響したかを数値で示すのは難しいとして「引き続きさまざまな専門分野の観点から分析を行い、今後の対策に役立てることが必要だ」としました。