ウクライナ大統領 国連安保理会合で演説 惨状訴えへ

ウクライナの首都キーウ近郊などで多くの市民が死亡しているのが見つかり、ロシアに対する国際的な非難が高まる中、国連の安全保障理事会の会合が日本時間の5日夜開かれ、ウクライナのゼレンスキー大統領もオンラインで演説を行って、国際社会に現地の惨状を訴えるものとみられます。

ロシア軍が撤退を進めてきた、ウクライナの首都キーウ・ロシア語でキエフの北西にあるブチャでは、多くの市民が路上で死亡しているのが見つかり、各国からロシアの責任を問う声が強まっています。

こうした中、国連安保理では5日午前、日本時間の5日午後11時から、ウクライナの人道状況について話し合う会合が開かれ、ウクライナのゼレンスキー大統領もオンラインで演説を行う予定です。

ロシアによる軍事侵攻以降、ゼレンスキー大統領が国連で演説するのは初めてで、大統領はみずから訪れたブチャの状況についても国際社会に惨状を訴えるものとみられます。

これに対し、ロシア側はブチャでの市民の犠牲への関与を否定していて、会合でも各国からの非難に強く反発するものとみられます。

また会合には、国連のグテーレス事務総長も出席し、ロシアとウクライナの停戦交渉に進展が見通せない中、人道危機に歯止めをかけるため、人道的な停戦の実現を呼びかける見通しです。