中国 上海でコロナ感染者過去最多 市内大部分で厳しい外出制限

新型コロナウイルスの感染拡大で、段階的に外出制限が行われている中国最大の経済都市・上海で1日、過去最多の感染者が確認され、市内の大部分で外出が厳しく制限される事態になっています。

中国では1日、新型コロナウイルスに市中感染した人が無症状を含めて9875人確認され、このうち、最大の経済都市・上海では過去最多の6311人が確認されました。

上海市当局は、先月28日から市内全域を主に東西2つの地域に分けて厳しい外出制限を段階的に行っていて、日本人も多く住む西部の地域では1日から今月5日までの予定で外出が制限され、大規模なPCR検査が行われています。

一方、東部の地域では、外出制限が1日に解除される予定でしたが、感染者が相次いで確認されたため、人口が多い浦東新区のすべての住宅地など、広い範囲にわたって制限が延長されることになりました。

この地域に住む日本人駐在員の中には、今月10日ごろまで外出制限を延長された人が相次いでいて、勤務先の工場の稼働なども停止を余儀なくされているということです。

このため、上海では市内の大部分で外出が厳しく制限される事態となっていて、市民生活や経済活動への影響が懸念されています。

上海東部に住む日本人 “外出制限長期化で生活物資調達厳しく”

上海・東部の浦東新区に住む40代の日本人駐在員の男性は、外出制限が1日に解除される予定でしたが、新たな感染者が確認されたため、今月10日まで延長されることになりました。

男性は「前触れもないまま通達があり、準備なしで外出が制限されたうえ、さらに長期化ということになり生活物資の調達が厳しくなっています。これ以上長期化しなければいいと思っています」と話していました。

男性によりますと、2日になって当局からコンビーフや野菜、それにそばなどの食料が配給されたものの、個人で肉や野菜などを調達することが難しくなっているということです。