きょうとあすの楽天対ソフトバンク戦は中止に 感染拡大防止で

2日と3日に仙台市の楽天生命パーク宮城で予定されていたプロ野球、楽天対ソフトバンクの2試合は、楽天の選手に新型コロナウイルスの感染確認が相次いでいることを受け中止となりました。

プロ野球の楽天は、先月27日から今月1日にかけて、則本昂大投手やルーキーの安田悠馬選手など選手8人と1軍の投手コーチ1人の合わせて9人が新型コロナウイルスに感染したことを発表していました。

これを受けて2日、プロ野球12球団の臨時の実行委員会が開かれ、感染拡大を防ぐことを理由に、2日と3日に楽天生命パーク宮城で予定されていた楽天対ソフトバンクの2試合の中止が決まりました。

プロ野球で新型コロナウイルスの感染拡大により試合が中止されるのは今シーズン初めてです。

次のカードとなる今月5日以降の試合開催については、NPB=日本野球機構と楽天が今後の感染状況を見ながら判断するということです。

2日に試合が予定されていた楽天生命パーク宮城では、正午に観客が入場したあと、午後0時半に試合の中止が場内アナウンスで告げられ、観客席にいたファンからは驚きの声が上がっていました。

楽天 これまでに9人感染確認

楽天では1日までに1軍にいた選手8人とコーチ1人の合わせて9人の感染確認が発表されていました。

先月25日の開幕戦に5番サードでフル出場した茂木栄五郎選手は、26日の夜に37度の発熱をし、27日に感染が発表されました。

その後、先月31日に実施したPCR検査で陽性だったとして、1日のソフトバンク戦に先発予定だった則本昂大投手、先月31日の試合に出場していた内野手の小深田大翔選手、開幕戦から3試合に先発出場していたルーキーでキャッチャーの安田悠馬選手、内野手の川島慶三選手、アラン・ブセニッツ投手、小峯新陸投手の6人の感染が1日のソフトバンク戦の前に発表されました。

さらに1日の試合後、1日に実施したPCR検査で陽性だったとして、先月31日のオリックス戦に3人目で登板し勝ち投手にもなった西口直人投手と小山伸一郎1軍投手コーチの2人の感染が発表されました。

楽天 石井監督「残念だし悔しい気持ち」

楽天でゼネラルマネージャーを兼任する石井一久監督は2試合の中止決定後、報道陣の取材に応じ、「きょう新たに感染が確認された関係者は今のところ出ていないが、チームの感染状況を12球団の臨時の実行委員会に伝え、2試合の中止が決まった。多くのお客さんに来ていただいたので残念だし悔しい気持ちもある。選手も不安を感じていると思う。チームとしての活動はできないが早くこの状況を抜け出すための期間として使いたい」と話していました。

球団では2日、楽天生命パーク宮城の消毒作業を行うということです。

日本野球機構「感染拡大の収束も重要」

楽天戦2試合が中止になったことについてNPB=日本野球機構の井原敦事務局長は「感染拡大に対し、収束に向けた対応を速やかにとらないといけない。事業継続は大前提だが、拡大を収束をさせるのも重要なので、結論として2試合を中止とする決定となった」と話しています。

今後の試合の開催については、「きょうとあす、それに月曜の状況をしっかり把握して判断していく」と説明しました。

ソフトバンク 藤本監督「こればかりはしかたがない」

開幕から7連勝中のなか2試合の中止が決まったソフトバンクの藤本博史監督は「試合をしたかったし、残念だけれどこればかりはしかたがない。楽天も大変だと思うし、新型コロナは誰が感染してもおかしくないし注意していてもなるときはなる」と話していました。

そのうえで、今後の先発投手のローテーションについて、「きょう先発予定だった東浜巨投手は試合と同じくらいの球数をきょう、ブルペンで投げる。ローテーションをどうするかは投手コーチと相談したいが、調子をみながら、よい投手を使っていきたい」と話していました。