中東などでラマダン開始 ロシア軍事侵攻で食料不安高まる国も

イスラム教徒が日中の飲食などを断つ断食月のラマダンが2日から中東など多くの国で始まります。
一方、一部の国ではロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響で小麦の価格が高騰していて、食料不安が高まっています。

ラマダンは、イスラム教徒がおよそ1か月にわたり日中の飲食などを断つイスラム教の重要な宗教行事で、中東などの国では2日、ラマダンの初日を迎えました。

期間中は、日没後に家族や友人どうしが自宅や飲食店などに集まり大勢で食事を楽しむことから、ラマダンを前にエジプトの首都カイロの市場は野菜や肉などを買い求める客でにぎわっていました。

一方、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響で小麦の価格などが高騰していて、輸入のおよそ8割をロシアとウクライナが占めるエジプトでは価格の急激な上昇に市民が頭を悩ませていました。

市場を訪れた男性は「ロシア軍の侵攻が始まってから、すべてのものが高くなっていて本当に困っている」と話していました。

さらに、小麦の輸入の7割をウクライナに頼ってきた中東のレバノンでは、価格高騰に加えて供給不足への懸念も広がっていて、ラマダンを迎えた人たちの間で食料不安が高まっています。