ウクライナの大学教員ら “現地の学生受け入れに協力を”

ウクライナの大学教員らが参加するオンラインの会見が開かれ、教員らはロシアの軍事侵攻によって現地の学生は勉強を諦めざるをえない厳しい境遇に置かれているとして、涙を流しながら受け入れへの協力を訴えました。

会見は、ウクライナの学生を日本の大学や日本語学校に受け入れる取り組みを進めている民間の支援団体と日本国際基督教大学財団がオンラインで開きました。

この中で、キーウ国立言語大学日本語学科の教員でドイツに避難しているイリーナ・シェペルスカさんは「ウクライナには一日も早く日本で勉強したい学生がたくさんいます。しかし家族を置いてウクライナを離れることはできないとして、家族と一緒に支援を求めている人もいます。なんとか学生に勉強を続けるチャンスを与えてほしいです」と涙を流して受け入れへの協力を訴えました。

また、リビウ国立工科大学ウクライナ日本センター長のイゴル・ゾリーさんは「学生たちはオンラインで授業を受けていますが、サイレンが鳴ったらシェルターにすぐに避難しなければなりません。ネットの接続も悪く、勉強を諦めざるをえません」などとして、学生たちが厳しい境遇に置かれていることを説明しました。

会見を主催した団体「パスウェイズ・ジャパン」によりますと、3月22日に始めた日本への受け入れ募集には、これまでに281人の学生から応募があったということで、受け入れ先の大学などをさらに広げていきたいとしています。