衆議院憲法審査会 緊急事態への対応で各党が意見交わす

大災害など緊急事態への対応について、31日の衆議院憲法審査会で各党が意見を交わし、日本でも憲法を改正して条文を整備すべきだという意見が出された一方、関係法令が整備されており、改正の必要はないという意見も出されました。

31日開かれた衆議院憲法審査会では、戦争や大規模な災害などの緊急事態への対応について、海外での事例を踏まえた議論が行われました。

この中では、衆議院法制局長が、海外では9割を超える国で、憲法に緊急事態に関する条項が規定され、戦争や内乱、災害などを想定している例が多いことを説明しました。

また具体的な例として、ウクライナの憲法には、緊急事態に議会の会期を延長することなどが盛り込まれていて、今回のロシアによる軍事侵攻を受けて、実際に運用されていることが紹介されました。

このあと、各党による意見表明が行われ、自民党などからは、日本でも憲法を改正して条文を整備すべきだとして、国会の機能を維持するための議員任期の延長や、有事の際に国民の人権をどの程度制約するのかなどを規定すべきだという意見が出されました。

一方、立憲民主党などからは、日本ではすでに緊急事態に対応するための関係法令が整備されており、憲法改正の必要性はないという指摘や、権力の乱用を招くおそれがあるという意見も出されました。

また、これに先立って開かれた幹事会で、自民党は、来週の審査会で緊急事態への対応について総括的な質疑を行いたいと提案し、引き続き協議することになりました。

野党側 筆頭幹事「取りまとめ まだ時期尚早」

野党側の筆頭幹事を務める立憲民主党の奥野総一郎氏は記者団に対し、今後の審査会の進め方について「議論は、まだ全然深まっておらず、ようやく論点のありかがわかってきたところであり、これから一つ一つの論点を議論していかなければならない。取りまとめは、まだ時期尚早だ」と述べました。