ワクチン3回目接種 “発症予防効果は68.7%”長崎大などの研究

新型コロナウイルスに対するワクチンの3回目接種で、発症を予防する効果はオミクロン株が広がった時期で68.7%だったことが長崎大学などの研究でわかりました。研究グループは2回の接種後、時間がたつと効果は下がるものの3回目の接種で上昇するとしています。

長崎大学などのグループはオミクロン株が広がったことし1月から2月に10の都県の13の医療機関で、コロナの疑いがあり検査を受けた16歳から64歳の男女2000人のデータをもとにワクチンで発症を防ぐ効果を分析し、結果を30日に開かれた厚生労働省の専門家会合で示しました。

それによりますと、検査で陽性だった人は758人、陰性の人は1242人いて、ワクチンの接種歴をもとに分析するとファイザーかモデルナのワクチンを2回接種した人では発症を予防する効果は42.8%だった一方、3回目の接種を受けていた人では68.7%となっていました。

発症を防ぐ効果は去年7月から9月には2回接種で88.7%ありましたが、その後、オミクロン株に置き換わったことや接種から時間がたったことで下がっていて研究グループは3回目の接種で有効性が上昇するとしています。

専門家会合の脇田隆字座長は「7割近い有効性が示され3回目の接種で一定程度回復すると言える。海外のデータからは入院や重症化の予防についてはさらに高い効果が見込まれる」と話しています。