国際

マリウポリ市長 単独インタ「戦闘停止し避難ルート確保を」

ロシア軍との激しい戦闘が続く東部マリウポリの市長が30日、NHKのインタビューに応じ、中心部の半分はロシア軍に占領されているもののいまだ10万人以上が取り残されているとしたうえで「少なくとも2週間、戦闘を停止して、安全な避難ルートを確保することが必要だ」と訴えました。
現在、東部の別の都市で市民の避難などの指揮に当たっている、マリウポリのボイチェンコ市長は30日、NHKのオンラインインタビューに応じました。

ボイチェンコ市長は、今のマリウポリの状況について「極めてひどい状況だ。すでに36日間、ロシアの攻撃にさらされている。水、食料、電気、暖房、通信手段もない。水がないことが最も大きな問題だ。人道危機の一線を越えている」と述べて、市内の厳しい現状を明らかにしました。

そのうえで「常に市街戦が続いていて、市の中心部の50%はロシア軍に占領されている状態だ」として、ロシア軍が市内中心部まで攻勢を強めているということです。

「10万人以上取り残され、ロシア軍が救援物資輸送や避難妨げ」

またボイチェンコ市長は、マリウポリにはいまだ10万人以上が取り残されているとしたうえで、ロシア軍が住民への救援物資の輸送や避難を妨げていると主張しました。

市長は「ロシア側は、ウクライナ政府が用意した200トンの救援物資を届かないように阻止している。そして、ロシア側の物資が届くのを待って、自分たちで配ろうとしている。この戦争犯罪が国連や赤十字などの国際的な機関に明らかになることをおそれている」と憤り、ロシア側を非難しました。

そして「住民を避難させるために、少なくとも2週間、戦闘を停止して、安全な避難ルートを確保することが必要だ」と訴えて、国際社会に働きかけを求めました。

“住民3万人 ロシア側に強制的に連れ出されている”

またマリウポリの市民がロシアへ強制的に移送されているという情報について、市長は隣に住む人の話だとして「人々が身を寄せるシェルターに夜中、銃を持った兵士が入ってきて、避難するように言われた。言われるがままにバスに乗ったところ、朝になると、ロシア軍のキャンプにいたということだ」と述べて、こうした手口で3万人もの住民がロシア側に強制的に連れ出されていると訴えました。

そのうえで「私たちは、できるかぎり住民と連絡をとって、バルト3国やポーランドの大使館などを通じて、ウクライナ国内に戻れるように働きかけている」と話していました。

またボイチェンコ市長は「マリウポリの住民がいなくなれば、マリウポリはない。最後まで戦わなければならない」と話しあくまでロシア側に屈さず対抗していく姿勢を示しました。

最新の主要ニュース7本

一覧

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

特集

一覧

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

News Up

一覧

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

スペシャルコンテンツ

一覧

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

ソーシャルランキング

一覧

この2時間のツイートが多い記事です

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

アクセスランキング

一覧

この24時間に多く読まれている記事です

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。