“iPS由来の細胞” 脊髄損傷患者への移植「安全性問題なし」

慶応大学などのグループが世界で初めて行った、脊髄を損傷した患者にiPS細胞から作り出した神経のもととなる細胞を移植する臨床研究について、第三者の専門家が、移植を受けた患者の経過を評価した結果、現時点で安全性に問題はないとする見解をまとめたことが分かりました。
これを受けてグループは、2人目の移植を進めることにしています。

この臨床研究は、慶応大学医学部の岡野栄之教授と、中村雅也教授らのグループが進めていて、去年12月、脊髄を損傷した患者に、iPS細胞から作った神経のもととなる細胞を移植する世界で初めての手術を行いました。

グループによりますと、移植を受けた患者の経過について、第三者の専門家で作る「独立データモニタリング委員会」にデータを提出し、評価を依頼したところ、29日に開かれた会議で、現時点で患者に重篤な副作用は起きておらず、安全性に問題はみられないとして、2人目以降の臨床研究を続けることに問題はないとする見解がまとめられたということです。

一方、移植の効果については、1年かけて検証を続けるため今回は評価の対象とはなっていないということです。

臨床研究では合わせて4人に移植が行われる計画となっていて、今回の見解を受けて、グループでは来月から、医療機関を通じて2人目の患者の受け付けを始めるということです。