ロシア文学を研究する学会など 学びを継続する意義訴える

ロシアによる軍事侵攻への批判が高まる中、ロシアの文学を研究する学会などが学生たちに向けて相次いでメッセージを発表し「相互理解や対話の道を模索していくことが今こそ求められている」などとして、学びを継続することの意義を訴えています。

日本ロシア文学会によりますと、ウクライナに対する軍事侵攻への批判が高まる中、国内でロシア語やロシア文学を学ぶ一部の学生や留学生からは、不安や動揺の声が出ているということです。

このため日本ロシア文学会は今月、今の状況の中でロシアについて学ぶ意味を学生などに伝えるメッセージを、ホームページで発表しました。

この中では、ロシアの文学や思想について「その多くは昔から権力が生み出す不条理にあらがい、これを批判してきた。ロシアの言葉や文学は国家や体制の枠を超え、より広く、深く、多様だ」と評価しています。

そのうえで「国際社会で孤立を深めるロシア語の話し手たちをさらなる孤独に追いやることなく、『国家』の枠組みを超え、互いにつながっていこうとすることが大切だ」と訴えています。

このほか神戸市外国語大学のロシア学科の教員たちも「相互理解と対話の道を模索していくことがこれまで以上に求められている。言葉の力を信じ、『国家』を超えた価値観をともに作り上げていく努力を諦めてはならない」などとするメッセージを今月、発表しています。

日本ロシア文学会の会長で京都大学の中村唯史教授は「軍や政府とは関係の無いロシア人たちがさらに孤立することも危惧され、今こそロシアの文化や社会を学ぶ意義がある」と話しています。