防衛省 ウクライナ首都「キエフ」の名称表記に「キーウ」併記

ウクライナの首都「キエフ」の名称表記について、防衛省は、省が作成する資料では、ウクライナ語に沿った「キーウ」も併記するようになりました。岸防衛大臣は、主要メディアの対応や、国民への情報発信という観点も踏まえて見直したと説明しました。

ウクライナの首都「キエフ」の名称表記について、防衛省は今月25日から、省が作成してホームページなどで公表する資料ではウクライナ語に沿った「キーウ」も併記するようになりました。

これについて岸防衛大臣は記者会見で「主要メディアでウクライナ語の発音に基づいた『キーウ』の表記も用いられるようになってきており、国民に向けた情報発信との位置づけも踏まえて併記した」と述べました。
一方、林外務大臣は記者会見で「日本政府は、相当程度、定着しているキエフなどを除いて、ウクライナ国内の地名は、すでにウクライナ語に基づくカタカナ表記を使用している。キエフについても、いかなる表記や呼称を使うのが適切か、ウクライナ政府との調整も含め検討している」と述べました。

「キエフ」の名称表記をめぐっては、自民党内から「侵略している側のロシア語に基づいていて適切ではない」として「キーウ」を用いるよう求める意見が出ていました。

官房長官「ウクライナ政府との調整も含めて検討」

松野官房長官は午後の記者会見で「政府としてすでに慣用として相当程度定着している『キエフ』などを除き、ウクライナの地名はウクライナ語に基づくカタカナ表記を使用してきている」と述べました。

そのうえで「『キエフ』についても政府としていかなる表記や呼称を用いるのが適切かウクライナ政府との調整も含めて検討しているところだ。いちばん大きな要素はウクライナ政府がどう考えるのか、希望するかであり、それを踏まえてこれから検討していく」と述べました。