ロシアとウクライナ 4回目の停戦交渉へ 日本時間16:30ごろから

ウクライナで激しい戦闘が続く中、ロシアとウクライナによる対面形式の停戦交渉が日本時間の29日午後に始まります。
交渉を前にウクライナのクレバ外相が「最大の計画は停戦合意に達することだ」と述べる一方、プーチン大統領の側近は「軍事作戦の目標はウクライナの体制転換ではない」と述べており歩み寄りが見られるか注目されます。

ウクライナへの侵攻を続けるロシア軍は、東部の軍事作戦を強化する方針を示し、要衝のマリウポリの完全掌握に向け、攻勢を強めています。

ウクライナの戦況について、アメリカ国防総省の高官は28日、マリウポリは引き続きロシア軍に包囲され、激しい圧力にさらされているとする一方、北東部では、ウクライナ軍がひとつの町を奪還したと指摘しています。

こうした中、ロシアとウクライナの代表団による4回目となる対面形式の停戦交渉が日本時間の29日午後4時半ごろにトルコのイスタンブールで始まる予定で、ロシアの代表団は日本時間の28日夜、現地に到着しウクライナの代表団も28日朝早く到着しました。

交渉を前にウクライナのクレバ外相は28日にテレビ局のインタビューで「最大の計画は停戦合意に達することだ。国民や領土、主権に関して取り引きはしない」と述べました。

一方、プーチン大統領の側近、パトルシェフ安全保障会議書記は28日、「軍事作戦の目標は、ウクライナの体制転換ではない。人々をジェノサイドから守ることであり、ウクライナの『非軍事化』と『非ナチ化』だ」と述べて、ロシア軍が想定以上の苦戦を強いられる中、ゼレンスキー政権との停戦交渉を続ける姿勢を示したものと受け止められています。

停戦交渉はウクライナが領土の保全をめぐっては譲れないとの立場を堅持していることから、まずはロシアが要求するウクライナの安全保障上の「中立化」をめぐり双方が歩み寄り、妥協点を見いだせるかが注目されます。