首相 防大卒業式で訓示「力による一方的な現状変更に対抗」

岸田総理大臣は防衛大学校の卒業式で訓示し、ロシアのウクライナへの軍事侵攻について「事態の展開次第では戦後最大の危機を迎える」と指摘したうえで、国際社会が一致して力による一方的な現状変更にきぜんと対抗していかなければならないと強調しました。

任官辞退者は去年より44人増え72人に

この中で岸田総理大臣は、ロシアのウクライナへの軍事侵攻について「国際社会が長きにわたる懸命な努力と多くの犠牲の上に築き上げてきた国際秩序の根幹が脅かされている。事態の展開次第では世界もわが国も戦後最大の危機を迎えることになる」と指摘しました。

そのうえで「今の選択と行動が、今後の国際社会のすう勢を決定づける。大きな時代の転換点を迎える中で、国際社会が一致して力による一方的な現状変更にきぜんと対抗していかなければならない。インド太平洋、とりわけ東アジアで決して許してはならない」と強調しました。

また、岸田総理大臣は、北朝鮮が新型のICBMなど弾道ミサイルの発射を繰り返していることや、中国が東シナ海や南シナ海で一方的な現状変更の試みを深刻化させていることも踏まえ、新たな国家安全保障戦略など安全保障関連の3つの文書の策定に向けた検討を加速し、防衛力を抜本的に強化していく考えを重ねて示しました。

このあと岸田総理大臣は、ウクライナ情勢などを踏まえた国際社会の現状について、卒業生と在校生合わせて6人と車座で意見を交わしました。

防衛大学校のことしの卒業生は留学生を除いて479人で、このうち任官を辞退したのは、去年より44人多い72人でした。