ロシア軍 東部で攻勢強化 ゼレンスキー大統領 動画で支援訴え

ウクライナへの侵攻を続けるロシア軍は、東部の要衝マリウポリなどに対する軍事作戦を強化する構えを見せているほか、各地にミサイルなどによる長距離の攻撃を続けています。
国営の「ロシア通信」はマリウポリを1週間で掌握できるという見立てを伝えていて、ウクライナのゼレンスキー大統領が西側諸国にさらなる軍事支援を求めています。

ロシア軍は親ロシア派の武装勢力が影響力を持つウクライナ東部で軍事作戦を強化する構えを示しています。

要衝マリウポリでは激しい戦闘によって甚大な被害が出ていて、国営の「ロシア通信」は26日に「あと1週間でマリウポリを掌握できる」とする親ロシア派の武装勢力の見立てを伝えました。

さらにロシア軍はウクライナの各地にミサイルなどによる長距離の攻撃を続けています。

西部の主要都市リビウでは26日午後、燃料の貯蔵施設や軍の関連施設で複数の爆発が起きました。

地元当局はいずれもロシア軍によるミサイル攻撃によるもので、合わせて7人がけがをしたと発表しました。

ロイター通信などはリビウ市長の話として、ミサイルはロシアが2014年に併合した南部クリミアの軍港都市セバストポリから発射されたと伝えています。

ロシア軍による攻撃が続く中、ウクライナのゼレンスキー大統領は26日に公開した動画の中で「十分な数の戦車や軍用機がなければマリウポリの包囲を解くことは不可能だ。アメリカやヨーロッパも分かっているはずだ」と述べてNATO=北大西洋条約機構などに戦車や軍用機などさらなる軍事支援を急ぐよう訴えました。