
ロシア軍チェルノブイリ原発近い町掌握 技術者交代できず IAEA
IAEA=国際原子力機関は、ウクライナ北部のチェルノブイリ原子力発電所の技術者が住む町がロシア軍に掌握されたと明らかにし、技術者の交代の見通しが立たず原発の保守や管理に支障が出るおそれもあります。
ウクライナ北部のチェルノブイリ原発は、先月ロシア軍に占拠され、IAEAは、200人以上の技術者らが近くの町スラブチッチに住む同僚と交代できないまま数週間にわたって働き続け、原発の安全に関わる機器の修理や保守を通常どおりできなくなっていると懸念を示していました。
IAEAのグロッシ事務局長は26日、声明を発表し、スラブチッチがロシア軍に掌握されたとウクライナ当局から連絡を受けたことを明らかにしました。
技術者の交代は21日までに1度行われて以降はなく、次の見通しが立っていないということで、原発の保守や管理に支障が出るおそれもあります。
グロッシ事務局長は「原発で働く人たちが重圧にさらされずに重要な業務にあたることが安全の柱の1つだ」と強調し、状況を注視しているとしています。