ロシア ウクライナ東部で支配拡大に重点 停戦交渉は依然不透明

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は首都キエフ周辺などで戦況がこう着する中、ロシア側は親ロシア派の武装勢力が影響力を持つウクライナ東部で支配地域を広げることに重点を置く考えを示しています。

こうした中、両国の停戦交渉は主張の隔たりが埋まっておらず、事態の打開に向けた合意は依然として見通せない状況です。

ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアの国防省は26日、北西部ジトーミル州のウクライナ軍の武器弾薬庫や南部ミコライフ郊外の燃料施設を巡航ミサイル「カリブル」などで破壊したと発表しました。

また、25日にはこれまでの戦況の評価として、ロシア軍が首都キエフや第2の都市ハリコフなどの軍事施設を攻撃し都市周辺の封鎖を試みたことは、親ロシア派の武装勢力が影響力を持つ東部の軍事作戦を成功させるため、ウクライナ軍を足止めし打撃を与えることが目的だったなどと主張しました。

そのうえで「第1段階の主要目的は達成された」として、ウクライナ軍の戦闘能力をそいだと強調し、今後は東部での作戦に重点を置くとしました。

ロシア国防省はこれまでの作戦でウクライナ東部ではルガンスク州の93%、ドネツク州の54%をロシア軍や親ロシア派の武装勢力が支配下に置いたと主張していて、今後、要衝のマリウポリを含む2州の完全掌握に向け、攻勢を強める考えと見られます。

ロシア軍の侵攻については、アメリカ国防当局も25日、キエフ周辺の部隊に前進しようとする兆候が見られず、東部での軍事作戦を優先して攻撃を強化しているという見方を示しました。

また、イギリス国防省は26日、ロシア軍が都市部で歩兵部隊による大規模な作戦を行うことに消極的で、空爆や砲撃による無差別攻撃でウクライナ側の士気を低下させようとしていると指摘し、市民の犠牲がさらに広がるおそれがあると警告しています。

こうした中、停戦に向けたロシアとウクライナの交渉は26日もオンラインで続けられる見通しですが、ロシア代表団のトップ、メジンスキー大統領補佐官は25日「重要な問題が堂々巡りになっている。ウクライナ側が話し合いを引き延ばそうとしている」と批判しました。

これに対し、ウクライナのクレバ外相も「ロシアとの意見の一致はまだない。ウクライナは停戦と安全保障を明確に求めている。領土保全では決して妥協しない」と述べるなど交渉は難航していて、事態の打開に向けた合意は依然として見通せない状況です。

ロシア国防省はこれまでの作戦でウクライナ東部ではルガンスク州の93%、ドネツク州の54%をロシア軍や親ロシア派の武装勢力が支配下に置いたと主張していて、今後、要衝のマリウポリを含む2州の完全掌握に向け、攻勢を強める考えと見られます。
ロシア軍の侵攻については、アメリカ国防当局も25日、キエフ周辺の部隊に前進しようとする兆候が見られず、東部での軍事作戦を優先して攻撃を強化しているという見方を示しました。

また、イギリス国防省は26日、ロシア軍が都市部で歩兵部隊による大規模な作戦を行うことに消極的で、空爆や砲撃による無差別攻撃でウクライナ側の士気を低下させようとしていると指摘し、市民の犠牲がさらに広がるおそれがあると警告しています。

こうした中、停戦に向けたロシアとウクライナの交渉は26日もオンラインで続けられる見通しですが、ロシア代表団のトップ、メジンスキー大統領補佐官は25日「重要な問題が堂々巡りになっている。ウクライナ側が話し合いを引き延ばそうとしている」と批判しました。

これに対し、ウクライナのクレバ外相も「ロシアとの意見の一致はまだない。ウクライナは停戦と安全保障を明確に求めている。領土保全では決して妥協しない」と述べるなど交渉は難航していて、事態の打開に向けた合意は依然として見通せない状況です。