岸田首相とアメリカ駐日大使 広島市で原爆慰霊碑に献花

岸田総理大臣は、アメリカのエマニュエル駐日大使と広島市の平和公園を訪れ、原爆慰霊碑に献花しました。

岸田総理大臣は26日午後、アメリカのエマニュエル駐日大使と広島市の平和公園を訪れました。

はじめに、岸田総理大臣とエマニュエル大使は原爆資料館を視察し、2016年に当時のアメリカのオバマ大統領が訪問した際に寄贈した折り鶴などを見て回りました。
そして、資料館を訪れた各国の元首や首脳たちがメッセージを記載する芳名録にそれぞれ記帳しました。
このあと2人はそろって原爆慰霊碑に献花し、原爆の犠牲者に祈りをささげました。
さらに岸田総理大臣はエマニュエル大使と意見を交わし、「ロシアによる核兵器の使用の可能性が現実の問題として懸念されるが、核兵器を含む大量破壊兵器の使用は絶対にあってはならない。大使に被爆の実相に触れていただいたことは国際社会に強いメッセージを発することになる」と述べました。

これに対しエマニュエル大使は「ロシアの不法な戦争への対応は、アメリカやヨーロッパだけのものではなく全世界的なものだ」と述べました。

岸田総理大臣としては、エマニュエル大使と被爆地・広島で原爆慰霊碑に献花などを行うことで、核兵器のない世界に向けて取り組む姿勢を強調したい考えです。

岸田首相「核兵器の惨禍を二度と繰り返してはならない」

岸田総理大臣は記者団に対し「ロシアによるウクライナ侵略で、核兵器が使用される可能性が深刻に懸念されている。核兵器の威嚇や使用は絶対にあってはならないし、核兵器の惨禍を二度と繰り返してはならない」と述べました。

そのうえで「エマニュエル大使に被爆地を訪問していただき核兵器の実相に触れてもらったことは、国際社会に対して強いメッセージになると期待している。大使の広島訪問は大変有意義なことだ」と述べました。

そして「ウクライナ情勢は、核兵器のない世界を目指すうえでの道のりの険しさを改めて突きつけている。広島出身の総理大臣として世界に向けてしっかり発信しなければならない」と述べました。

また、ウクライナ情勢をめぐり岸田総理大臣は「G7=主要7か国をはじめとする国際社会と協力する形で、強力な対ロ制裁やウクライナや周辺国への支援を進めなければならない。ロシアが国際社会の声に耳を傾けて侵略をやめるよう国際社会と緊密に連携したい」と強調しました。

エマニュエル大使「資料館見て感情的にならない人はいない」

平和公園を散策したエマニュエル駐日大使は、「原爆の子の像」の前で記者団に対し、「父と母の教え、価値観を考えると広島に来ない手はなかった。私の旅は長崎に行かないと終わることはないし、また1回だけでは資料館のメッセージを吸収することはできない。アメリカ大使として広島に来ることが大事なことだった」と述べました。

そのうえで「感情がこみ上げことばが見つからなかった。資料館で見た子どもたちが見ている目は私から離れない。率直に言って資料館を見て感情的にならない人はいないと思う」と述べました。

また、エマニュエル大使はバイデン大統領の日本訪問について「日本にバイデン大統領が来たら両方の都市は無理かもしれないがどちらかは行きたいと言うと思う」と述べました。

さらに、核兵器の廃絶を目指す国内外の自治体で構成され松井市長が会長を務める「平和首長会議」について「多くの全米の首長が加盟しているがシカゴがその1つだ。平和のために行動することを考えている」と述べました。