ウクライナ マリウポリ「衛星写真分析で複数の集団墓地」国連

ロシア軍が攻勢を強めるウクライナ東部マリウポリの市民の被害について、現地の人権状況を監視する国連の代表は25日に開いた会見で、衛星写真の分析から複数の集団墓地が確認されたとしたうえで「このうちの1つにはおよそ200人が埋葬されているとみられる」と述べました。

ただ埋葬されているのが兵士なのか民間人なのかは判別できないということです。

国連は今月24日までに、ウクライナで少なくとも1081人の市民が死亡したと発表していますが、激しい戦闘が続くマリウポリなどでは確認が取れておらず、実際の犠牲者の数はこれよりはるかに多いとしています。

この代表は「民間人の犠牲者数と被害の大きさは深刻な懸念を引き起こし、国連人道法の違反、無差別攻撃が行われたことを強く示唆している」と述べて、ロシア側の攻撃を非難しました。

またWFP=世界食糧計画は同じ会見で、マリウポリはロシア軍が包囲しているため支援物資が届けられず、食料や水が底をつきつつあると強い懸念を示しました。