ロシア 軍事侵攻1か月 ウクライナ軍の激しい抵抗で戦況こう着

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まってから24日で1か月となりました。この間、ロシア軍は1200発以上のミサイルを発射するなど攻勢を強めてきましたが、ウクライナ軍の激しい抵抗により部隊が後退する動きも見られ、戦況はこう着しています。

ロシア国防省は、ウクライナに侵攻を始めてから1か月となった24日、東部イジュームを掌握したと発表しました。

アメリカ国防総省の分析によりますと、この1か月、ロシア軍は1200発以上のミサイルを発射したということで、ロシア軍が攻勢を強める中、首都キエフでは4人の子どもを含む264人の市民が死亡したと市長が明らかにするなど、犠牲者が増え続けています。

一方、アメリカやイギリスの国防当局は23日、キエフの近郊でウクライナ側が反撃に転じ、ロシア軍が後退する動きが見られるとする分析を明らかにしました。

またアメリカの有力紙、ウォール・ストリート・ジャーナルが23日、NATO=北大西洋条約機構の高官の話としてロシア軍の兵士はこれまでに7000人から最大で1万5000人が死亡したと推定されるほか、ロシア軍が装備の10%を失い、軍事作戦のペースを維持する能力が損なわれた可能性があると伝えるなど、ウクライナ軍の激しい抵抗により戦況はこう着しています。

ウクライナには一両日中にも、アメリカの無人機や対空ミサイルシステムなど、追加の軍事支援が到着し始める見込みです。

アメリカなどはロシア軍が戦況を打開するため、生物・化学兵器などを使用するおそれもあるとみて、警戒を強めています。