参院憲法審査会 緊急事態時の議員任期など自由討議

参議院憲法審査会が今の国会で初めて開かれ、自民党が、緊急事態でも国会の機能を維持するため、議員任期の延長などに向けた憲法改正の議論が必要だと訴えたのに対し、立憲民主党は、任期の延長などは憲法を改正しなくても対応できると主張しました。

23日午前開かれた参議院憲法審査会では、各党が憲法改正の是非などについて意見を述べる自由討議が行われました。

▽自民党の石井準一氏は「ロシアによるウクライナ侵略は、21世紀でも国際世論を無視した力による現状変更が行われる脅威があることを改めて突きつけた。現行憲法に規定のない緊急事態対応における議員任期の延長などについて早急に検討していく必要がある」と述べました。

▽立憲民主党の小西洋之氏は「不要不急の改憲論議に真正面から対じし、憲法違反を正し、憲法の価値を具現化していく審議を求める。与党や一部野党の改憲提案は法律で対処でき、国会議員の任期延長も、国会法などの改正によって憲法改正によらずに解決できる」と述べました。

▽公明党の平木大作氏は「自由で自律的な意思決定に確信が持てないデジタル化の潮流の中、自己情報決定権は憲法に明記すべきものとして検討してよいのではないか。デジタル社会の新しい人権について議論を深めたい」と述べました。

▽日本維新の会の柴田巧氏は「コロナ禍でさまざまな課題が浮き彫りになり、緊急事態条項として、公共の福祉の制限の在り方や補償の問題、それに議員任期延長の問題など憲法改正の議論を進めるべきだ」と述べました。

▽共産党の山下芳生氏は「ロシアのウクライナ侵略を見て、日本の平和は大丈夫かと心配する声もある。憲法9条を生かした外交戦略こそ必要であり、9条改定が日本を軍事対軍事の危険な道に引き込むことは明瞭だ」と述べました。

▽国民民主党の足立信也氏は「現行憲法には『法律で定める』という条文が25か所ある。平和安全法制の議論を挙げるまでもなく、政府解釈の積み重ねと変更を繰り返してきた。憲法で明文規定する必要がある」と述べました。