宮城・福島 震度6強から1週間 専門家「ひずみたまっている」

宮城県や福島県で最大震度6強の揺れを観測した地震から、23日で1週間です。

これまで3人が死亡、けが人が200人を超えたほか、東北新幹線や火力発電所の復旧に時間がかかり、暮らしへの影響が続いています。

今月16日の午後11時半ごろ、福島県沖を震源とするマグニチュード7.4の地震があり、宮城県と福島県で最大震度6強の揺れを観測しました。

内閣府の22日時点のまとめによりますと、宮城県で2人と福島県で1人の合わせて3人が死亡したほか、けが人は東北や首都圏などで合わせて231人に上っています。

被害状況は

住宅の被害は半壊3棟と一部破損234棟の合わせて237棟となっています。

厚生労働省によりますと、断水の世帯は、一時、およそ7万戸に上りました。

その後、復旧が進んだものの、22日の時点で福島県内の992戸で今も断水が続いているということです。

交通・ライフラインで続く影響

交通の影響も続いています。

東北新幹線は列車が脱線した影響で郡山駅と一ノ関駅の間で不通となっていて、JRは来月20日前後の全面再開を目指しています。

このほか宮城県と福島県にある火力発電所の一部が地震の被害を受けて運転を停止している影響で政府は22日、東京電力と東北電力の管内に初めて「電力需給ひっ迫警報」を出し、東北電力管内の警報は22日夜に解除しましたが、東京電力管内は23日も継続しています。

交通やライフラインに関わる設備の復旧に時間がかかり、暮らしや経済への影響が続いています。

今後も長期間 大規模な地震のおそれ

気象庁によりますと、福島県沖周辺を震源とする地震は、この地震が発生した直後に比べて減少傾向にあるとしています。

しかし、この領域は11年前に東日本大震災を引き起こした巨大地震が発生して以降、地震活動が活発になっていて今後も長期間にわたって規模の大きな地震が起きるおそれがあるとしています。

そのうえで気象庁は、震源の位置や地震のメカニズムによっては津波を伴うこともあるとして、引き続き激しい揺れや津波に対する備えを進めてほしいとしています。

専門家「ひずみたまり地震が起きやすく」

1週間前の今月16日、宮城県と福島県で震度6強の揺れを観測した地震の震源域周辺について専門家が解析したところ、ここでは11年前に発生した東日本大震災の影響でひずみがたまっていて、まだ断層がずれ動いていない可能性がある領域があることが分かり、専門家は引き続き注意を呼びかけています。

地震のメカニズムに詳しい東北大学の遠田晋次教授は、今月16日、マグニチュード7.4の地震が発生した福島県沖の震源域周辺について、地震を引き起こす「ひずみ」が現在もどれだけたまっているか解析しました。

福島県沖を含む東北の太平洋側の領域では、11年前の東日本大震災を引き起こした巨大地震の影響で「ひずみ」がたまり、陸側に沈み込む海側のプレート内部での地震が起きやすくなっているということで、実際に巨大地震直後の2011年4月や去年2月にもマグニチュード7クラスの地震が起きています。

これに今回の地震でずれ動いた断層の領域を重ねて解析したところ、1週間前の地震と2011年4月の地震の断層の間には、まだずれ動いていない可能性がある領域があることが分かりました。

この領域について、遠田教授は「1週間前と同じようなプレート内部での地震が起きる可能性があるのではないかと危惧している。同じような地域がたびたび強い揺れに襲われると、建物のダメージも大きくなって被害につながるおそれがあり、あらかじめ建物を点検するなど備えをしてほしい」と話しています。

さらに遠田教授は、今回の地震で海側のプレート内部だけでなく、プレート境界でもひずみがたまり地震が起きやすくなっているとしています。

遠田教授は「プレート境界の浅いところで地震が発生すると津波を伴うおそれがあり、注意が必要だ」と話していました。