キエフ 威力の大きな攻撃 今後さらに続く可能性 専門家

ウクライナの首都キエフの中心部に近いショッピングセンターが20日夜、ロシア軍の攻撃を受けたことについて、防衛省の元情報分析官で軍事アナリストの西村金一氏は、キエフでは、これまでに見られなかった威力の大きな攻撃であり、今後さらに同様の攻撃が続く可能性があると指摘しています。

西村氏は、これまで首都キエフでは、ミサイルなどによる攻撃では被害は建物の一部が破壊されるケースが多かったとしたうえで「今回、被害を受けた建物は、建物全体の窓ガラスや壁が破壊され、コンクリートの中の鉄筋がむき出しになっている」と指摘しました。

そのうえで「これまで多く使われていた短距離弾道ミサイルや巡航ミサイルなどとは違い、今回、より弾頭部が大きく威力が増した弾道ミサイルを使ったのではないか」との見方を示しました。

また、こうした攻撃を行った理由については「市街地に大きな建物が残っていると、ウクライナ側の防御に使われてしまうため、できるかぎり事前に破壊してしまおうというねらいではないか」との見方を示したうえで「近い将来のキエフへの総攻撃に備え、爆撃が激しくなっているとみられる」として、今後も同様の攻撃が続く可能性があると指摘しました。