維新 前川清成衆院議員 公選法違反の罪で在宅起訴 奈良地検

日本維新の会の前川清成衆議院議員が、去年の衆議院選挙の公示前にみずからへの投票を呼びかける趣旨の文書を有権者に送ったとして、奈良地方検察庁は22日、公職選挙法違反の罪で在宅起訴しました。
前川議員は会見を開き「合法的に認められている政治活動であり、裁判所で正義を訴えたい」などと主張しました。

在宅起訴されたのは、日本維新の会の衆議院議員、前川清成被告(59)です。

起訴状によりますと、前川議員は奈良1区から立候補して比例代表で復活当選した去年10月の衆議院選挙で、公示前にみずからへの投票を呼びかける趣旨の文書を奈良市内の35か所に郵送したとして、公職選挙法違反の事前運動などの罪に問われています。

郵送したのは封書で、宛先が書かれていない状態の「選挙はがき」が、知り合いの氏名や住所を記入して返信するよう求める依頼文とともに入れられていたということです。

選挙はがきは、選挙期間中は有権者に送ることが認められていますが「選挙区は『前川きよしげ』とお書きください」などと記載されていたことから、警察は事実上、公示前に選挙区の有権者に投票を呼びかけたと判断して、ことし1月に前川議員を書類送検し、奈良地方検察庁が起訴すべきかどうか検討していました。

前川議員は弁護士で、平成16年に当時の民主党から立候補して参議院議員を2期務め、内閣府副大臣などを歴任し、現在は、日本維新の会に所属しています。

前川議員「不特定多数に文書を郵送したわけではない」

前川清成衆議院議員(59)は在宅起訴されたことを受けて、大阪・中央区にある日本維新の会本部で記者会見を開きました。

この中で前川議員は「郵送した文書は投票依頼の文書ではなく、日常の政治活動や選挙の準備として支援をお願いするものです」と述べ、合法的に認められていると主張しました。

さらに、ほぼ例外なくすべての候補者が「選挙はがき」の作成依頼を行っているとしたうえで「なぜ私に対してだけ、維新に対してだけなのか。この立件は、恣意的(しいてき)で差別的ではないか」と述べました。

そして、文書の送り先は出身大学の卒業生で、これまでその多くと親密な関係を築いてきたとしたうえで「大学の卒業生らは私にとって党派を超えて支援を期待できる人たちです。不特定多数の人に文書を郵送したわけではありません。裁判所で正義を訴えたい」と主張しました。

今後の政治活動については「今までどおり国会議員としての職務を果たしたい」と話しました。

維新 松井代表「裁判で主張すべきは主張を」

日本維新の会の松井代表は、22日に記者団に対し「前川議員は党の聞き取りに対して、不特定多数の有権者に投票依頼はしていないと説明していて、裁判所が判断することだが、事務方が聞き取った中では違法という状況にはない。本人は弁護士でもあり、見解の相違について闘いたいと言っており、裁判で主張すべきは主張して、結果が出れば身を処すべきと伝えている」と述べました。