迅速な感染症のワクチン開発を 新たな研究開発拠点を創設 政府

新型コロナウイルスのような感染症のワクチン開発を迅速に進めるため、政府は22日、最先端レベルの研究開発を継続的に進めるための新たな拠点を創設しました。

政府は22日、東京 千代田区にある独立行政法人 日本医療研究開発機構内に先進的研究開発戦略センター=SCARDAを創設しました。

センターでは、新型コロナウイルスのような感染症のワクチンの研究開発について、国内外の最新の研究開発の情報を集め、ノウハウを取り入れるとともに基金をもうけたうえで、産学官の有望な研究プロジェクトに集中的に資金を投入することで国産ワクチンの開発を支援します。

新型コロナウイルスのワクチンをめぐっては、アメリカやイギリスなどが開発で大きく先行し、日本国内の接種でも輸入したワクチンに依存していることから、国内の開発基盤の強化が急がれています。

政府としてはセンターの創設によって、緊急時におけるワクチンの迅速な開発につなげたい考えで、22日から支援の対象となる研究課題などの公募も始めました。

健康・医療戦略を担当する小林科学技術担当大臣は、22日の閣議のあとの記者会見で「経済安全保障上も重要な国産ワクチンの研究開発を大きく前進させていきたい」と述べました。