岸田首相 インド・カンボジア訪問 “力による現状変更許さず”

岸田総理大臣は、インドとカンボジアを訪問して首脳会談を行い、ウクライナ情勢をめぐって意見を交わしました。
一連の会談では、いかなる地域でも力による一方的な現状変更は許してはならないという認識で一致し、国際秩序を守るため連携していくことを確認しました。

岸田総理大臣は、19日から3日間の日程でインドとカンボジアを訪れ、モディ首相、フン・セン首相との首脳会談を行いました。

一連の会談では、ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナ情勢をめぐって意見が交わされ、いかなる地域でも力による一方的な現状変更は許してはならないという認識で一致し、国際秩序を守るため連携していくことを確認しました。

そして会談後に共同声明を発表し、モディ首相との声明では、ウクライナでの紛争と人道的危機に深刻な懸念を表明し、戦闘行為の即時停止を要求することなどを盛り込みました。

また、フン・セン首相との声明でも、武力行使の即時停止と軍隊の撤退を要求することなどを明記しましたが、いずれの声明もロシアを直接的には非難しませんでした。

一連の日程を終え、岸田総理大臣は記者団に対し「国によってそれぞれの立場がある中で、力による一方的な現状変更を認めないという基本的な方向性や考え方を確認できたことは大変大きなことだ」と述べ、成果を強調しました。

岸田総理大臣は帰国後、ベルギーの首都ブリュッセルで今週24日に開かれるG7=主要7か国の首脳会議に出席する予定で、今回の両首脳との会談でウクライナ情勢をめぐり連携を確認したことを説明するとともに、G7の首脳との結束を確認し、ロシアに対する国際社会の厳しい姿勢を示したい考えです。