国連安保理 “ロシアに生物化学兵器使用のおそれ” 各国が警戒

国連の安全保障理事会では、ロシアが「ウクライナで生物兵器が開発されている」と主張していることについて再び会合が開かれましたが、各国からは「ロシアこそ生物化学兵器を使用するおそれがある」と警戒する発言が相次ぎました。

ウクライナに軍事侵攻したロシアは「ウクライナで生物兵器が開発され、アメリカが関与している」と一方的に主張していて、ロシアの要請を受け安保理では先週に続き18日も緊急の会合が開かれました。

会合では、ロシアのネベンジャ国連大使が「生物兵器の開発計画を裏付ける新たな資料が見つかった」と述べ、これまでの主張を繰り返しました。

これに対し、国連の軍縮部門のトップを務める中満泉 事務次長はそうした計画は把握していないと報告し、各国からも「ロシアの主張は事実無根だ」という非難が相次ぎました。
このうち、アメリカのトーマスグリーンフィールド国連大使は「ロシアこそウクライナの人たちに対して生物兵器や化学兵器の使用を計画している可能性がある」と指摘したほか、フランスのドリビエール国連大使も「うその情報を広げる企ては、みずから生物兵器や化学兵器を使う前兆かもしれない。もしウクライナで、そうした兵器が使われれば責任はロシアにある」と述べました。

このあと、ロシアのネベンジャ国連大使が再び発言し「新たな事実は近い将来に明らかになるはずだ」と述べ、各国を強くけん制しました。