地震による停電で新型コロナのワクチン 都内16の区と市で廃棄

16日夜の地震による停電で冷蔵庫で保管していた新型コロナワクチンが使えなくなったことによる廃棄が相次ぎ、都によりますと、これまでに都内では16の区と市で、合わせて2万3600回分余りが廃棄されたということです。

このうち、
▽文京区では、停電により、これまでに30の医療機関で、冷蔵保管していた少なくとも合わせて809回分のワクチンが使えなくなり、廃棄したということです。

また、
▽江東区では、集団接種会場2か所で合わせて744回分が、
▽西東京市では、集団接種会場1か所で285回分のワクチンが廃棄されたということです。

地震を受けて、東京都が急きょ調査したところ、18日夕方の段階で16の区と市から、合わせて2万3600回分余りの廃棄の報告があったということで、1か所でおよそ1万回分を廃棄したケースもあったということです。

各自治体では、在庫からやりくりするなどして対応しているということです。

都によりますと、ワクチンは自治体の冷凍保管施設から接種会場に運ばれますが、非常用電源がない会場も多いため、停電で冷蔵庫内の温度が上がると、あらかじめ定められた時間内に接種できなければ廃棄せざるをえないということです。

都は「自治体の接種計画に影響が出ないよう、都として、区市町村間でワクチンの融通を行うなど、迅速に対応していきたい」としています。