地震 大規模停電 “発電所の停止で需給バランス崩れたか”

宮城県と福島県で震度6強の揺れを観測した今回の地震では、東北をはじめ、関東でも大規模な停電が起きました。
電力システムに詳しい専門家は「震源に近い発電所が地震によって運転を停止し、電力の需要と供給のバランスが大きく崩れたことが原因だとみられる」と指摘し、今後もこうした停電は起きうるとして備えの必要性を指摘しています。

今回の停電について電力システムに詳しい東京電機大学の加藤政一教授は、震源に近い福島県などにある火力発電所が揺れを感知して運転を止めたため、供給される電気の量が急激に減り、需要と供給のバランスが大きく崩れたことが原因だとみています。

電力の需要と供給のバランスが崩れると、ふだんは一定に保たれている電気の「周波数」が大きく下がり、発電設備の蒸気タービンの回転数が大きく変化し、損傷するおそれもあるということです。

こうした設備の損傷を防ぐため、需給バランスを一定に保とうと震源から離れた発電所も運転を停止するため、今回のように停電が広い範囲に及ぶことがありうるということです。

加藤教授によりますと、北海道で4年前に起きた地震では、需要と供給のバランスが崩れたうえ、このバランスをとるための十分な対策がとれず、道内全域がブラックアウトする事態になったということです。

加藤教授は「被害を最小限に食い止める措置だったといえ、今後も規模の大きな地震が起きた場合は離れた場所でも停電は起きうる」と指摘したうえで、「切れた電線や倒れた電柱など危険な場所には近づかないようにするとともに電気の復旧に伴って発生する『通電火災』にも十分注意してほしい。懐中電灯や予備の電池、モバイルバッテリーなどの備えを確認してほしい」と話していました。