コロナ基本的対処方針変更へ 濃厚接触者特定しないケースも

政府は、新型コロナ対策の基本的対処方針を変更し、地域の感染状況や保健所の体制などによっては、一般の事業所などで濃厚接触者の特定を求めず、一律の出勤制限を行わないことなどを盛り込むことにしています。

【濃厚接触者】

基本的対処方針の変更案では、地域の感染状況や保健所の体制などによって、自治体は感染リスクが高い家庭内、それに医療機関や高齢者施設などで、濃厚接触者の特定を集中的に行うとしています。

一方、感染リスクが低い一般の事業所などでは濃厚接触者の特定を求めず、一律の出勤制限は行わないとしています。そのうえで、濃厚接触者の待機期間について、家庭内で感染があった場合を含め、4日目と5日目の検査が陰性であれば5日目に待機を解除できるようにし、医療機関や高齢者施設、保育所などで働く人は、毎日の検査で陰性であれば、その日の業務を行えるようにするとしています。

【ワクチン接種】4回目実施視野にワクチン確保

ワクチンの4回目接種については、海外の動向や3回目接種の効果がどのくらい持続するかといった最新の知見を踏まえて検討するとともに、接種の実施を視野に入れ、必要なワクチンを確保するとしています。

また、12歳から17歳までを対象にした3回目接種については、予防接種法に基づく予防接種として位置づけられれば、来月から接種を始められるよう、自治体で準備を進めるとしています。

【行動制限】飲食などで接種歴や検査結果の確認推奨

さらに、飲食やイベント、旅行などの際に、ワクチンの接種歴や陰性の検査結果を確認する取り組みを推奨し、イベントの開催にあたっては、まん延防止等重点措置の対象地域では、感染防止のための計画を作り、都道府県による確認を受ければ、これまで2万人に設定していた収容人数の上限を、定員まで認めるとしています。