個人の預金や株式などの金融資産 初の2000兆円超

個人が保有する預金や株式などの金融資産は、去年12月末の時点で2023兆円余りとなり、初めて2000兆円を超えて、過去最高となりました。堅調な株価を背景に金融資産の価値が上がったことや、新型コロナの影響で旅行や飲食などの消費が抑えられ預金が増えたことなどが主な要因です。

日銀が3か月ごとに公表する「資金循環統計」によりますと、個人が保有する預金や株式、保険などの金融資産は、去年12月末の時点で、2023兆419億円になりました。

前の年の同じ時期よりも4.5%増加し、初めて2000兆円を超えて過去最高となりました。

このうち「現金・預金」は3.3%増加して1092兆円となり、全体の半分以上を占めています。

新型コロナの感染拡大で、旅行や飲食などの消費が抑えられたことなどによるものです。

また、前の年の同じ時期と比べて株価が上昇したことで「株式など」が212兆円と15.5%増えたほか、株式や債券などで運用する「投資信託」が94兆円と20.4%増えました。

先行きについて日銀は「ウクライナ情勢の緊迫化で不透明感が出ており、金融資産にどう影響するかまだよく見えていない」として、今後の動向を注意深く見守るとしています。