米FRB 0.25%の利上げ決定 インフレ抑制へ ゼロ金利解除

アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は、16日まで開いた会合で、記録的なインフレを抑え込むため、政策金利を0.25%引き上げることを決めました。コロナ禍で2年間続けてきたゼロ金利政策を解除し、金融の引き締めへと転換することになります。

FRBは16日までの2日間、金融政策を決める会合を開き、新型コロナウイルスの感染拡大を受けておととし3月に導入したゼロ金利政策を解除し、政策金利を0.25%引き上げることを決めました。

アメリカは、景気の回復に伴って雇用状況などが改善する一方、消費者物価の上昇率が40年ぶりの高い水準になっていて、FRBはこのインフレを抑え込むため、景気の下支えのための緩和策から、金融引き締めへと政策を転換することになります。

利上げは3年3か月ぶりです。

また、FRBは、これまでの大規模な金融緩和で買い取ってきた保有資産の圧縮についても、次回の会合にも開始を決める見込みだと表明しました。

さらに今回の会合では、今後の利上げについて参加者の予測が示され、1回当たり0.25%として、今回を含めて年内に合わせて7回と、極めて速いペースで利上げを進める見通しが示されました。

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が世界経済の先行きを不透明にするとともに、エネルギー価格の上昇などを通してインフレに拍車をかける懸念も強めていて、FRBの政策のかじ取りは一層難しさを増すことになります。

パウエル議長 ロシアのウクライナへの軍事侵攻に強い警戒感

FRBのパウエル議長は記者会見で、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響について「アメリカ経済への影響は不透明だ。世界的な原油や原材料の価格上昇による直接的な影響に加えて、侵攻やそれに関する事象が世界の経済活動を抑制し、サプライチェーン=供給網をさらに混乱させる可能性がある」と述べ、強い警戒感を示しました。

そのうえで、今回、ゼロ金利政策を解除して利上げを決めた理由について「サプライチェーンの混乱は国内外の新型コロナの感染の波によって悪化し、幅広い分野で想定以上に長く大きく物価を押し上げている。高いインフレを定着させないよう取り組む」と述べ、長期化するインフレを抑え込むねらいを強調しました。

そのうえで、今後の利上げのペースについて「継続的に引き上げることが適切だと考えている」と述べ、金融の引き締めを急ぐため、次回の会合以降も連続して利上げを実施していく見通しを示しました。

今後の利上げのペース 会合参加者の予測示される

今回の会合では、今後の利上げのペースについて参加者の予測が示されました。

それによりますと、参加者16人のうち12人が、年内に政策金利が1.75%を上回ると想定しました。

これは、1回当たり0.25%として今回を含めて年内に合わせて7回と、前回、ゼロ金利政策を解除した2015年以降の利上げの際と比べて、極めて速いペースで利上げを進めていく想定です。

参加者の多くがインフレ抑制のために金融の引き締めを急ぐ必要があるとの立場にあることがうかがえます。