福島第一原発と第二原発 新たな異常ないか確認中 東京電力

東京電力によりますと、福島第一原発では、引き続きパトロールが行われていますが、11年前の事故で溶け落ちた燃料デブリがある1号機の格納容器では、圧力が今回の地震の前より低い状態になり、原因などを調べているということです。
敷地内の放射線量を測定するモニタリングポストの値に変化は確認されていないということです。

福島第一原子力発電所の潮位計では、午前1時半すぎに最大20センチの津波を観測したということですが、原子炉建屋がある敷地の浸水などの被害は確認されていないということです。

【1号機】
1号機では事故で溶け落ちた燃料デブリがある格納容器の圧力が地震の直後に上昇したあと、下降し、地震の前より低い状態になっているということです。
原因や内部の空気の漏れがないかなどを調べているということです。建屋の周囲の放射性物質を測るダストモニターの値に変化はないということです。

【2号機】
2号機では午前0時すぎ、使用済み核燃料プールにつながるタンクの水位が下がったことが確認され、弁を閉める措置をとったことで水位の低下が止まったということです。一時、弁を閉めたことでプールに循環させる冷却水が送れなくなりましたが、午前7時半すぎに弁を開いて循環を再開させ冷却に問題はないということです。

【5号機】
5号機でも、使用済み核燃料プールに冷却のための水を送るポンプが自動停止しましたが、午前4時30分までに復旧し、プールの水位に変化はないということです。
東京電力はポンプが停止した原因を調べています。

また、5号機と6号機の使用済み核燃料プール、それに共用プールと呼ばれる別の施設にある使用済み核燃料プールの周辺で、地震の揺れによってあふれたとみられる水たまりが確認されましたが、量は少なく、いずれも冷却に問題はないということです。

このほか、屋外で汚染水を処理したあとの水を保管しているタンクでは、一部で土台とタンクのずれが確認されましたが、水位の低下や配管からの水漏れは確認されていないということです。

【第二原発】
一方、福島第二原子力発電所では、午前7時前までに構内のパトロールを終え、大きな影響がないことを確認したということです。
第二原発でも1号機と3号機の使用済み核燃料プールで、冷却のための水を循環させるポンプが停止しましたが、いずれも復旧したということです。

このほか、1号機の原子炉建屋で内部の圧力を調整する「ブローアウトパネル」がこぶし大程度、開いていることが確認されましたが、固定する対応をとり、内部の圧力を保つ機能は維持されていて、放射性物質が外部に放出されるおそれはないとしています。

第二原発でも敷地内の放射線量を測定するモニタリングポストの値に変化は確認されていないということです。

第一原発1号機 格納容器の内部調査を中断

今回の地震の影響で、東京電力は、福島第一原子力発電所1号機で先月から始めた格納容器の内部の調査を中断しています。

福島第一原発1号機では、11年前の事故で溶け落ちた「燃料デブリ」がある格納容器の内部に、先月からロボットを入れて調査を実施しており、原子炉を支える構造物の周辺で燃料デブリの可能性がある堆積物が確認されています。

さらに詳しく調べるため、今月14日から2台目のカメラ付きのロボットを格納容器に入れて調査を進めていましたが、16日の地震のあと、格納容器の内部の圧力が下がるなどしていて、東京電力は、状況の確認に時間が必要だとして17日予定していた調査を延期したということです。

ロボットは、格納容器の内部にたまっている水の上に浮いた状態で待機していて地震で損傷したといった情報は入っていないということです。

東京電力は、16日までに撮影できた映像をまとめて、17日公開するとしていましたが、昨夜の地震への対応を優先するため、映像の公開も延期することにしました。