キエフに住む日本人 外出禁止令で「山場だと感じる」

ウクライナの首都キエフに住む中村仁さんが、16日、NHKのインタビューにオンラインで応じました。

2002年からウクライナで暮らす中村さんは、キエフにある日本文化センターの職員として、市の中心部から車で15分ほど離れた住宅街に住んでいます。

キエフでは日本時間の16日午前3時から市の全域に35時間の外出禁止令が出されていて、中村さんは「外出禁止令が出たことはSNSを通じて知った。2日間にわたる外出禁止令は2月にもあったが、今はロシア軍も接近していて、山場なのだと感じる」と話していました。

インタビューの間にも爆発音が

インタビューの間にも「ボン」という低い大きな爆発音が聞こえ、中村さんは不安そうな表情で外の様子をうかがっていました。

そして「今も大きな爆発音がした。ロシア軍の進軍が止まっていると言われているが、ミサイルによる攻撃が増えていると感じるし、警報音にも慣れてしまった。キエフ市内の大きな道路には土のうが積まれていて、市街戦への備えも進められている」と、ロシア軍の攻撃が続くキエフの様子を説明しました。

また、今の生活については「電気やガス、インターネットなどは通常どおり使えていて、食料品も品薄ではあるが手に入っている。ほかの都市に比べれば恵まれているほうだ。友人たちは努めて平静を装い、情勢の話はあまりしないようにしているが、頑張ろう、勝つんだという雰囲気を感じる」と話していました。

今後については「私にとってウクライナはふるさとのようなもので、できるかぎりここに残りたい」と話していました。