“中国に制裁なら対抗措置” 中ロ連携に懸念の米をけん制

ウクライナ情勢をめぐって、アメリカが、中国とロシアとの連携に強い懸念を示す中、中国外務省の報道官は、アメリカが中国に対して制裁を行えば対抗措置をとる構えも示し、制裁を行うべきではないとけん制しました。

ウクライナ情勢をめぐっては、ロシアが友好国の中国に軍事物資の支援を求めていると報じられる中、アメリカと中国の政府高官が14日に会談し、アメリカ側は中国がロシアと連携することに強い懸念を示しました。

こうした中、中国外務省の趙立堅報道官は、16日の記者会見で「アメリカはこのところ、中国を挑発する発言を多くしている。あからさまないじめや脅迫だ」と批判しました。

そのうえで「中国はいかなる形の制裁にも反対しており、アメリカには中国の正当な権益を損なわないよう求める。アメリカが独断専行するならば強力な対抗措置をとる」と述べ、アメリカが中国に対して制裁を行えば対抗措置をとる構えも示し、制裁を行うべきではないとけん制しました。

中国はロシアとの貿易を続ける考えを重ねて示していますが、王毅外相は14日、スペインの外相との電話会談で「中国は、ウクライナ危機の当事者ではなく、制裁の影響を受けたくない」と述べるなど、ロシアと同一視される形で制裁を受けることに強い警戒感を示しています。