ウクライナ ゼレンスキー大統領 米連邦議会で演説へ

ロシアによる軍事侵攻が続く中、ウクライナのゼレンスキー大統領は、日本時間の16日夜、アメリカの連邦議会でオンライン形式での演説を行うことにしていて、ウクライナ上空での飛行禁止区域の設定など、一層の軍事的支援を訴えるとみられます。

ウクライナのゼレンスキー大統領は、西側諸国に支援を要請するため、イギリスなど各国の議会でオンライン形式での演説を重ねていて、このあと日本時間の16日午後10時(現地時間の16日午前9時)からは、アメリカ連邦議会の上下両院の議員を前に演説することにしています。

ロシア軍からの攻撃で市民の犠牲が増え続ける中、ゼレンスキー大統領は軍事的支援の強化を求めていて、15日にカナダの議会で行った演説では、ロシア軍機による攻撃から防衛するため、ウクライナ上空に飛行禁止区域を設定するよう訴えています。

ゼレンスキー大統領は、アメリカ議会でも同様の支援を訴えるとみられますが、NATO=北大西洋条約機構やバイデン政権は、飛行禁止区域の設定はロシア軍機の撃墜など軍事衝突につながるとして否定的な考えを示していて、ホワイトハウスのサキ報道官も15日「ロシアとの戦争に発展しかねないとバイデン大統領は考えている」と述べています。

一方、バイデン大統領は15日、ウクライナへの兵器の供与や人道支援など総額136億ドル(日本円でおよそ1兆6000億円)の緊急予算を盛り込んだ法案に署名するなど、ロシアとの直接的な衝突に発展しない範囲内での支援を模索するものとみられます。