チェルノブイリ事故で被ばくのウクライナ出身歌手らが演奏会

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続く中、チェルノブイリ原発事故を経験したウクライナ出身の歌手が、チャリティーコンサートで歌や演奏を披露しました。

東京 渋谷区で開かれたチャリティーコンサートは、6歳のときにチェルノブイリ原発事故で被ばくし、当時、避難生活を経験した、ウクライナ出身の歌手、ナターシャ・グジーさんらが演奏を披露しました。

コンサートでは「バンドゥーラ」というウクライナの楽器を使った曲や、首都 キエフの情景が歌詞になっている「わがキエフ」など、合わせて11曲が演奏されました。

ナターシャさんは「原発事故でたくさんのつらいことや悲しいことを経験したが、そのときにも音楽に何度も救われた」と曲の合間に述べ、力強い歌声を披露していました。

会場にはおよそ140人の観客が訪れ、平和を願って奏でられた美しい音楽の音色が響きわたっていて、演奏が終わると大きな拍手が寄せられていました。
ナターシャさんは「私が歌うことで、日本の人たちがウクライナの人々のことを、より身近に感じてもらうきっかけになってほしいです」と話していました。

このコンサートの収益は全額がウクライナ大使館に寄付されるということです。